大阪は高槻で柔らかい焼肉を日々研究する精肉店の話

被災して見えたこと~大阪北部地震・高槻~


表に出ない災害の恐ろしさ


こんにちは。

大阪は高槻に住み、高槻で精肉屋を営んでおりますフナさんです。

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先日、6月18日、午前7時58分、大阪北部の高槻・茨木付近を震源とする、

震度6弱、マグニチュード6.1という地震が発生したことは周知の通りだとおもいます。

 

私自身、出身が京都で、19歳まで京都に住んでいたため、

1995年に発生しました阪神淡路大震災は経験したものの、

わたしの住んでいたところでは震度5の揺れだったため、街の被害や、犠牲者などはほとんどなく、その日の当日も、普段どおり学校に通っていました。

 

なので、わたくしの人生で今回の地震は、体験した中でも一番強く、

また、その後のいわゆる「被災」という経験を人生で初めて経験しています。

 

そんなわたしが、今現在も直面している現状から見えてきたこと、

そして、感じたことなどを書きとめ、

何かの糧になればと思っております。

 

壊滅的でなければ報道はすぐに冷める

「高槻 地震」の画像検索結果

今回の大阪北部を襲った地震ですが、

近年起こった震災の中では比較的被害は軽めだと思います。

 

東北を襲った東日本大震災、熊本を襲った熊本大地震。

その少し前には新潟県を襲った中越沖地震など、

今回の大阪北部の地震は、都心部での発生により、交通機関のマヒによる被害は大きかったものの、津波や火災、家屋の倒壊などもほとんどなく、犠牲者も0ではないものの、死者は5人と、

震度6の地震による被害規模でいうと、小さい方だと言う状況みたいです。

 

これは、日本が優秀なのだと思います。

この規模の地震が発生しても、これだけの被害で食い止められたのは、

これまでの経験から、数々の対策を行なった結果だということです。

 

だからこそ、多くの方は「被害がほとんど無くてよかったね」といった声を寄せていただきますが、今回の地震、このくらいの被害だったからこそ、ほぼ、復旧は済み、平穏な日々に戻っているという認識をしている方が多くいます。

 

実際わたしも、震災などを経験した事が無く、当事者はどのようなことにこまっているのか。

その状況下で何ができて何ができないのか。

精神的ダメージはどのようなもので、どの程度のものなのか。

など、当事者でなければ見えてこない部分がたくさんあります。

 

傍から見ている景色と、中に入ってその状況に直面している者とでは、

圧倒的な温度差がある事を今回の地震で、学びました。

 

周りからは、目に見える被害が少なくてよかったという認識で、

世間は平常に戻っていますが、当事者はまだまだ平穏な日を取り戻せておらず、

現状の打開策や、この先の先行きなど、あらゆる想定外の問題を抱えていることを、ご理解いただきたいと思います。

 

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インフラの欠如で顕在化した弊害

 

地震が発生し、あらゆる場所で、水道管が破裂し、水が吹き出ていたり、

ガス管の破損による火災の危険性が発生したり、

道路が陥没した場所もありました。

 

そこから、多くの人たちが、昼夜問わず働いて、

一日でも早い復旧をという思いで、翌日には陥没した道路はふさがり、

広い地域で断水していたのですが、

地震発生から48時間以内に、ほとんどの場所で断水は解除されました。

 

しかし、水質の安全性がいまだに不安視されており、

飲食店などは水質を調査しているところもあるみたいです。

 

ですが、これを書いているのが発生から4日後なのですが、

ガスの復旧は現在も行なわれておりません。

 

徐々に復旧は進んでいるとの事でしたが、いまだに多くの世帯でガスは閉鎖されています。

 

わたしはこれまでの人生で、水が使えない、ガスが使えないといった状況に直面した事がなかったので、想像の範囲でしか考えたことはありませんでしたが、

実際にその状況に直面して、

【いかに普段使っている当たり前のインフラが大切か】

という事を身をもって知る事ができました。

 

断水した!!

っとなると真っ先に思うのが【飲み水】の確保です。

わたしも、ありがたい事に、数々の友人や知人から安否も含めた連絡をいただきました。

その人たちとの会話の中で、

「水はあるんか?」

「今断水してて出えへんねん」

「ほんなら水送ろか?」

 

という会話をするのですが、

わたしも断水を経験して初めて痛感した事が、

断水で一番苦痛なのは、トイレができない事』でした。

 

いくらペットボトルの水がたくさんあっても、トイレができないのです。

 

もちろん水道もガスも使えないため、お風呂に入ることも出来ません。

信じられないかもしれませんが、

ほとんどの人が、このことに気付かないのです。

 

「なによりも一番きついのはトイレができひん事やわ」

と言うと、

「あっ!そういえばそうやもんな!」

という返事が必ず返ってきました。

 

こうやって聞いたり、冷静にそのことだけを考えると簡単な事なのですが、

その状況に直面したり、そのことに感情的になって考えると、

意外に【トイレができなくて困る】という事に気付けないのです。

 

現在は断水は解消され、水道から水が出るため、トイレなどはできるのですが、

ガスはいまだに閉鎖中のため、お風呂に入る事はできません。

 

幸いこの季節ですので、水が出る状況なら、髪の毛や体を洗うことはできるため、

その点はなんとかしのげました。

 

しかし、ガスが通っていないので、料理をするという生活にまではなりません。

 

カセットコンロやホットプレートなど、

熱を獲るツールはあっても、普段のような料理をするところまではいかず、

スーパーやコンビニなどでは、インスタントのラーメンやカレー、冷凍食品などはどこにいってもすっからかんの状態です。

 

やはり多くの被害にあっている世帯で、普段の食事には在りつけておらず、

そのまま食べれるモノや、手間のかからない食材を食べている状況です。

 

わたしのお店は、精肉を販売しているのですが、

当店手作りの自家製コロッケをはじめとした揚げ物も絶賛発売しています。

 

しかし、当店のフライヤーは「ガスフライヤー」のため、

もちろん今日まで揚げ物の販売は中止せざるを得ない状況です。

 

また、当店では自家製のタレや自家製のナムルといったサイド商品も手作りで仕込んでいるため、もちろん火口が使えないとなると、これらの商品も製造不可能になります。

 

なので、普段のパフォーマンスを提供する事が出来ず、歯がゆい状況なのですが、

「ええやん!肉売れるんやから。商売できるだけまだマシやって!」

という意見をいただきました。

 

たしかに、数々の地震や台風なんかで、家屋や店舗の崩壊により、

商売をする場所が無くなったわけでもないので、まだまだ恵まれている環境です。

 

ですが、実際営業はできていても、商売はできていないのが現状で、

「お客さんもガス止まってるから、どっちにしても売れへんねん」

と言うと、

「あっ!そっか。」

という返事が返ってきます。

これも、冷静に考えれば簡単な事なのですが、

感情的になって考えると、こういった事もわからなくなるのです。

 

要するに、実際その被害に遭って見えてくる事がたくさんあり、

傍から見ている人が想像していないような困難はまだまだたくさん存在しています。

 

わたしも今回、規模は小さいですが、このような被害を経験し、

「今まで普通に過ごしてたら絶対に気付かへんかったな」

という事にもたくさん気付かされ、また、

これまでの被災者の方などは、まだまだ助けの手が必要で、

今もなお、目を向けれていない困難がたくさんあることを確信しました。

 

この先の商売の不安や、また起こるんじゃないのかという恐怖も

これまでに無い感情です。

 

このような状況で、贅沢品や嗜好品を販売していって成り立つものなのか?

そもそも経済的なバランスが崩れた地域で、ビジネスは続けるべきなのか?

 

など、これまでに経験したことも無く、また、経験した人もいない為、

自分で模索していくしかなく、正解かどうかもわからない状況。。。

 

こんな事がリアルに自分の目の前に今、山積している不安を闘っていかなければならない・・・

 

想像していませんでした。。。

 

大小関わらず、被災というのがどういうものなのか、

また、被災がもたらす、目に見えない被害というものを、今一度考えなくてないけないと思います。

 

商売と言う『欲望』が牙をむく!

 

最後にわたしが最も心に爪跡を残した出来事がありました。

 

『被災地価格』や『需要沸騰値上げ』などを見たことはありますか?

 

ネットなどを見ていると、

「経済活動の中で、需要が高まると価値は上がり、値段は高騰する。

よって、震災などによる被災地での高価格化は妥当」といった記事や、

「儲けるためには困っている人を見つけて、高値で売る。

災害地などをターゲットにする戦略もれっきとしたビジネス」

 

などといった記事を目にしたことがありました。

 

わたしは「あほくさ。こんなんビジネスとは言わん」

と、一刀両断していたのですが、

いざ、自分の置かれた状況で、その需要が発生した時、

周りのお店を見てみると、

なんと、、、

 

「ミネラルウォーター 2L   268円」

という価格で販売されていました!!

 

他にも、いつも安価でカップラーメンなどを提供しているお店が

通常定価の値札に代え、実質値上げをして販売していました。

 

これを「れっきとしたビジネスにおけるノウハウ」を言えるのでしょうか?

 

これは見方を変えれば、

「よっしゃ!地震が起きたから断水が起こる!

だからミネラルウォーターが売れるぞ!」

と、この地震を喜ぶ構図が出来上がってしまいます。

災害により、たしかにそこの住民はいろんな事に困窮します。

そうなると、いろんな事が不便になり、もちろん需要は高まるでしょう。

 

しかし、その状況に「つけ込む」という方法はいかがなものかと思います。

これには数々の意見があるかと思います。賛否両論あるでしょう。

ましてや、経営をされてる方なんかは、真っ向から否定する人も多いと思います。

 

でも、これって『金に対する欲望が強くて起こる現象』ですよね。

 

普段は「いろんな被災地のいち早い復興を願っています。」や、

「何も起きず、平和が一番」なんて口では言っていても、

何かが起こった瞬間、「チャーンス!!」と反応し、

「今こそ儲け時じゃ~~!稼げ~~!どんどん売れ~~!」

となるわけですよね?

 

お客様のために!っと掲げてやっている商売人であれば、

このようなインセンティブ(動機)は普通働かないと思うのですが、

「販売する事がお客様のため」と言うのであれば、

せめて、普段どおりの価格で良いんじゃないのかと思います。

 

本当なら、いつもより低価格で提供し、少しでも地域社会のダメージを

軽減するお手伝いをする!くらいの気持ちでしかるべきだとわたしは思います。

 

「早くたくさんの人が死んでくれ~~」と願う葬儀屋のような事が、

実際に被災した現場で起こっていたのを見て、

「良くない社会が育ったなぁ・・・」と憤りと悲しみを同時に感じました。

 

現在何かの会社を経営している方や、これからはじめる方、

あるいは経営陣としてご活躍をされている方、

もちろん、社会活動をしている多くの人に言いたいのは、

 

【お金に魂を売った醜い経済人ではなく、

人の痛みを汲み取れる、正々堂々勝負できる経済人】

という人でいれるよう心がけていただきたいと思います。

 

このような記事を読み、いつか、どういった場面かわかりませんが、

何かのお役に立てればなと思います。

 

がんばろう高槻!!

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